DB構築時にパスワードファイルのASM上での配置で詰まったので、備忘録を残しておきます。
ASM上でのパスワードファイルの作り方
ASM上へパスワードファイルを作成するにはorapwdとpwcreateの二つのコマンドがあります。
orapwd
ASM上でなくても使用できるパスワードファイル作成コマンドです。
構文は以下の通りです。
[DBUNIQUENAME=dbname] [FORMAT={12|legacy}] [SYSBACKUP={y|n}] [SYSDG={y|n}]
[SYSKM={y|n}] [DELETE={y|n}] [INPUT_FILE=input-fname]
詳細は以下も確認ください。
【Oracle? Database管理者ガイド 12cリリース1 (12.1) 】
1.7.1 ORAPWD構文およびコマンドライン引数の説明
https://docs.oracle.com/cd/E57425_01/121/ADMIN/dba.htm#GUID-1333CAF4-BA95-4C01-BC61-BB3949FF965F
ASM上へ作成するときはasm=yを指定するか、dbuniquenameを指定する必要があります。
以下に例文を示します。
pwcreate
こちらはasmcmdで使用するコマンドです。
構文は以下の通りです。
以下に例文を示します。
OMF環境下でのエイリアスの作成有無について
OMF(Oracle Managed Files)を有効にしていると、パスワード作成時に
自動的にエイリアスが自動的に作成されます。
エイリアスのでき方を以下にまとめました。
※環境や設定によって異なる場合があります。
- orapwd file='+DATA/[DB_UNIQUENAME]' asm=y
- +DATA/[DB_UNIQUENAME]'というエイリアスができ、+DATA/ASMに実ファイルができる
- orapwd file='+DATA/[DB_UNIQUENAME]' asm=y dbuniquename='[DB_UNIQUENAME]'
- #asmとdbuniquenameは同時指定不可
- orapwd file='+DATA/[DB_UNIQUENAME]' dbuniquename='[DB_UNIQUENAME]'
- +DATA/[DB_UNIQUENAME]'にエイリアスと実ファイルができる
- pwcreate --dbuniquename [ORACLE_SID] '+DATA/[DB_UNIQUENAME]' 'PASSWORD'
- +DATA/[DB_UNIQUENAME]'にエイリアスと実ファイルができる(③と同じ)
DataGuard環境で、ログ転送時にORA-16191発生時の原因と対処法
PWを間違えている。
スタンバイ、もしくはプライマリ側でPWが異なっている場合に発生します。
両環境で想定のPWでログインできるか確認してください。
パスワードが同じでも失敗する場合
orapwdでPWファイルを作成した際は、一度パスワードファイルを削除したうえで、ignorecase=Yを指定してください。
以下のようになります。
※ignoreecase=Yは、パスワードの大文字小文字を無視する設定になります。