海外投資 解説記事

【米国ETF(VOO,VDC, etc.)の始め方】特徴と買い方、重要銘柄のポイントや手数料の削減方法をご紹介【投資資金が少なくてもOK】

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こんにちは、ataokaです。

皆さんは資産運用をしていますか?

資産運用をしたくても、国内株式FX投資信託賃貸経営、はたまた仮想通貨まで非常に数が多くて、選びきれなくて困っている方も多いのではないでしょうか。
また、国内の投資先ばかりでは日本の先行きがわからない為、不安・・という方もいらっしゃるかと思います。

とは言っても、米国株式はニュースなどではよく聞くけど、

「海外株」で敷居高そう...
ETFはよく分からない...
手数料も高いんでしょ?

と、敬遠していた方も多いのではないでしょうか。

実は自分もそうでした!

しかし、実際に色々調べてみると、とても気軽に購入できる上に悩んだり調べたりすることも少なく、安定した成果を上げてくれる可能性の非常に高い投資先であることがわかりました。また、日本円がメインの資産となる日本人にとって、非常にリスクの低い分散投資先としても優れています。

また、瞬間的に落ち込みはありますが、通してみると右肩上がりが続いており、長いこと今が買い時!と言える有望投資先です。

本記事は、米国ETFって何?という方から、概要の把握と、買い方など、基本的なことからお得な情報までご紹介します。

~目次~

1. 【米国ETFとは】なぜ注目されているか

2. 【オススメ銘柄とその特徴】「キャピタルゲイン」「高配当」「安定」の3種類を解説

3. 【タイミングと銘柄】結局どのETFを買えば良いの?

4. 【購入方法】購入できる証券会社と、SBI証券での購入方法についてご紹介

5. 【手数料が無料】米国ETF購入の際はNISA(積立NISA)を使おう

6. 【米国ETFまとめ】

1. 【米国ETFとは】なぜ注目されている

はじめに、米国ETFについてご説明します。

米国ETFはその名の通り、アメリカの株式のETF(Exchange Traded Funds)のことです。

そもそも、ETFとは、例えば国内の場合日経平均等の株式や先物などに連動する運用成果を目指した投資信託です。
ポイントとしては、下記の3点が挙げられます。

①「目指した」であり、必ず一致する訳ではない。上振れや下振れがある。
②「株式や先物、etc」であり、株式に限ったものではない。(その他REITなどの賃貸に連動させるものなどもある)
③ 運用資産であり、人(プロ)が運用している。当然「運用手数料」が発生する。
※「投資信託」と「ETF」は正確には同じではない。一番の違いとして、投資信託は非上場、ETFは上場な点があります。

上記の通り、日本株などのETFも存在します。
ではなぜ米国ETFが注目されているかというと、長期で見たときの圧倒的な安定と成長、そしてパッシブ故の手数料の安さです。

例えば、あの世界一有名な投資家のバフェット氏も認めた「バンガード社のS&P500連動型のインデックスファンド(VOO)」の2012年からの約6年間のチャートです。


110→260と、2.3倍以上、また配当が年2~3%のため、それも含めると2.7倍以上と驚異的な数字となります。

また、米国株は運用手数料が高そうというイメージがあるかと思いますが、今回ご紹介するものは0.08~0.16%/年と、運用手数料は国内ETFと同様かそれ以上に安いです。
※実は購入手数料自体は少し高いのですが、購入手数料を無料にする方法をあとでご紹介します。

これは今回ご紹介する銘柄が「パッシブ」運用であり、また大変人気があるため購入数が多い分、非常に安く出来るためです。

アクティブとパッシブの違い

アクティブ運用とは、運用者(ファンドマネージャー)が事前に決められたベンチマークを上回るように労力をかけるため、手数料が高くなります。
一方で、パッシブ運用とはS&P500指数や日経平均等の指数に沿うことを目標とし、頻繁な取引をあまりしない運用方法のため、手数料も安いものになります。
いわゆる投資信託については、「アクティブ」のものと「パッシブ」のものでは、手数料が影響し長期的な成績が大きく違うという統計も出ています。

また、その他のメリットとして、

・基本的に有名な鉄板銘柄から選べば良い
・人使うだけで多くの(数十〜数千)の株を含むため、人使うだけで分散投資になる

続いてはオススメの鉄板銘柄の大まかな分類と特徴についてご紹介します。

2. 【オススメ銘柄とその特徴】「キャピタルゲイン」「高配当」「安定」の3種類を解説

米国株ETFの有名どころは大きく3種類に分類できます。

キャピタルゲインの大きい銘柄
高配当の銘柄
安定性が高い銘柄。

本章では、それぞれについて特徴と代表銘柄をご紹介します。

①キャピタルゲインの大きい銘柄
代表的な銘柄:VOO, IVV, VTI

【概要】
上記の3種類は非常に有名な銘柄です。

VOOVII はS&P500指数という米国株でも上位500の銘柄で構成されたETFになります。
(運用会社が異なるだけで、基本的なところは同じとお考え下さい)

一方 VTI は上場している米国株(6000以上)の殆どをカバーした非常に薄く広くを目指したものです。

正直上記の3つのどれを買うかについては、細かい差異はあるものの好みで良いかと思います。
(もっと有意義なことに悩みましょう)

【成績・特徴】
また、配当利回りこそ平均2%弱ですが、手数料はいずれも0.04%と安く、何よりここ5年で約1.6倍以上のキャピタルゲイン、配当を入れたトータルでは2倍近いプラスとなります。

まさしく米国ETFの王道の銘柄で、「とりあえず長期投資で買っておけ」銘柄です。

【欠点】
欠点はやはり不況時の落ち込みや波が大きいことです。
特に最近好調なITなどは景気の波や不祥事などの影響を受けやすく、政治にも左右されやすいですね。

しかし、それらを差し置いても、今後のしばらくは米国経済は好調が続きそうなため、今からでもまだまだ伸びるのではないかと思います。

②配当の高い銘柄
代表的な銘柄:VYM, HDV, VIG

【概要・特徴】

これらは、高配当ETFとして非常に有名な銘柄で、ここ数年配当利回りが3~4%で推移しています。
主な構成株は、高配当を中心に、エネルギーや生活必需品のセクターなどが含まれています。

ちなみに、正直上記の3つのどれを買うかについては、細かい差異はあるものの好みで良いかと思います。
特徴を強いていうと、VYM や HDV 「高配当の老舗銘柄」がメインになっているのに比べて、VIG 「10年以上増配が続いている銘柄」で構成されています。
実はVIGは高配当と言いながら、ここ数年は2%弱に落ち込んでおりますが、「増配が続いている」銘柄ですので、今後利回りが大きくなる可能性は十分にあるかと思います。

ataokaとしては、安定性を求めている為高配当銘柄の中では HDV をメインで購入しています。

また、実は高配当株は不況時に強いことで有名で、現在は非常に好調な米国株ですが、不況になったときに真価を発揮するかと思われます。
これは、配当性が高い株はそもそも不況に強い(日用品やエネルギー関係等)に多いことと、配当性が高い故に、株価が低迷していても確実に利益が出るため人気が高くなるためです。

さらに不況時に強い銘柄は③で紹介します

【成績】

キャピタルゲインを含めたトータルリターン自体は①でご紹介した銘柄に負けています。
しかし、配当で確実にゲインが得られることもあり、非常に人気は高いですね。

【欠点】

上記のように配当の比重を大きくしているため、トータルリターンとしては①でご紹介した銘柄に負けています。
また、微々たるものですが手数料も0.08%と、①でご紹介したものより高くなっています。

しかし、上記欠点はあるものの高配当で安定しており、不況時にも比較的強い、攻守揃った銘柄だと思います。

③不況時に強い銘柄(ディフェンシブ)
有名銘柄:VDC BND(債権)

※米国株と言いながら、実はBNDは債権ですが、優良銘柄なのでご紹介します。

【概要・特徴】

VDC は「バンガード生活必需品セクターETF」と呼ばれるETFになります。
なぜ「不況時に強い」かと言いますと、「生活必需品」というセクターが不況時に強いためとなります。
皆さんも不況でもご飯は食べるし、洗濯はするし、体は洗いますし、電気は使いますよね。
そういったものを扱う銘柄を集めたETFです。
(ちなみに逆は「景気敏感株」とも呼ばれ、鉄鋼・建築・化学など、また金融も含まれることがあります)

この VDCシーゲルという著名な投資家が強く勧めるもので、2004年に設立後、年率では平均10%以上の成績となっており、
ここ数年に限るとアメリカは基本好景気だったため、VOO等に劣りますが、リーマン・ショックなどの不況時には非常に強くなっています

また、BND は債権の中でも比較的安定した銘柄に投資するETFです。
利回りも2~3%と安定しており、何よりリーマンショックでも数%しか落ち込んでいない、非常に強い銘柄となります。
その分、キャピタルゲインはほぼ狙えないので、ある意味「金利の良い銀行」ぐらいの感覚がオススメですね。

債権のETFについてさらに詳しく知りたい方は、こちらもご参考ください。
バンガード・米国トータル債券市場ETF[BND]の特徴と投資口価格と分配金・分配利回りの推移

【成績・欠点】

大体は上記で語った通りなのですが、やはり好景気時のキャピタルゲインは他の銘柄に比べると低いです。
また、VDC は信託報酬が0.1%(BNDは0.05%)と少し高いです。

ただ、やはり今後も世界的に情勢が安定しない状態が続きそうなので、ポートフォリオに加えておくことをお勧めします。

ちなみに、今回ご紹介した銘柄の運営会社は、IVV HDVがブラックロック社なのをのぞいて、全てバンガード社です。

米株式市場の営業時間について

ニューヨーク証券取引所の営業時間は日本時間で下記の時間となっています。
夏時間 22:30から5:00
冬時間 23:30から6:00
※夏時間は3月の第2日曜日から、11月の第1日曜日までです

3. 結局どのETFを買えば良いの?

結論から言いますと、個人のポートフォリオとの相談となります。

迷ったら、とりあえず①②③の銘柄を1:1:1で定期的に買うのが非常に安定していますが、どの ETF も多くの株式を含んだ分散投資となっていますので、「これ!」と思ったものを1点買いで定期的に買うのでも問題ありません。
例えば他でしっかりポートフォリオを組んでいたり、現金を多めに所有している方ですと、①のVOOなどに100%でも問題ないかと思います。

米国ETFに投資する一番のメリットはやはり国内株/日本円以外の資産を作ることにあると思いますので、それを前提に自分の中で組み立ててみましょう。

ataokaとしては、米国ETFは資産のポートフォリオの中でもディフェンシブな方向に持って行っているため、VOOを1:HDVを1:VDCを2の割合で購入しています。
また、月に1回一定額を購入する方法(ドルコスト平均法)としています。多少波はあってもある程度確実な成長が見込める投資先にはこの方法が一番ベストだと思います。

4. SBI証券での購入の仕方と購入時の注意点

米国(海外)ETFを購入できるネット証券会社は、2018年現在では下記の3種類になります。

SBI証券/楽天証券/マネックス証券

今回はSBI証券での米国ETFの購入方法についてご紹介します。

なぜSBI証券か

18年3月末で口座数が426万口座とネット証券No1であり、それに見合った手数料の低さや取扱商品の豊富さがあります。
ご紹介する米国株式やiDeCo、ロボアドバイザーや各種積立、もちろんNISA/積立NISAまで非常に広いラインナップです。
「とりあえずSBI証券を開設しておけばやりたいことはできる」と自信を持って言える証券会社です。
・まだ総合証券口座をお持ちでない方

はじめに、外国証券を購入するには総合証券口座を開設する必要があります。
もし、口座開設をまだお済みでない方は、下記から是非申し込みください。

SBI証券口座開設

・総合証券口座を既にお持ちの方(株取引を既にされている方)

(1)SBI証券にログイン後、「外国株式 ETF」→「口座開設・お取引までの流れ」に進んでください

(2)続いて、「今すぐ外国株式口座開設」をクリック頂き、手順に沿って登録して下さい。
※総合証券登録時にまとめて登録している場合は、下記の画面が表示されますので、その場合は(3)へお進み下さい。

(3)登録が済みましたら、再度「外国株式 ETF」→「TOP」と進んで頂き、画面右の"外国株式"の「取引」を選択ください。

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(4)進むと、下記の画面が開くので、銘柄・株数・買い方等を選択し、パスワードを入力後「注文確認画面へ」をクリックします。

(5) 概算注文見積画面が表示されますので、内容を確認し、注文を確定します。
※ (4)で「NISA預かり」を選択すると、「概算手数料」および「概算消費税」が0になります。 次章で詳しく解説します。

概算受渡金額の金額について

「概算受渡金額」が想定よりも5%高くなっているかと思います。これは、申込数に価格をかけた「概算約定代金」に対して、「概算手数料」と「概算消費税」を加え、5%追加した金額が表示されているためです。
上記の画像では、100[$] * 112.04[円/$] = 11204[円] のはずが、 11204[円] * 1.05 = 11764[円]となっています。
これは、約定後に証拠金不足となることを防ぐための設定となっていますので、「手数料が高い」訳ではありません。
※手数料については、あとで述べますがNISAを使用すると0になります。

5. 米国ETF購入の際はNISA(積立NISA)を使おう

米国ETFの購入には NISA(積立NISA) の使用がオススメです。

米国ETF購入時の大きなデメリットの一つとして手数料が高いことが上げられます。
例えばSBI証券では下記の割合になっています。
(ネット証券3社では、大体同じぐらいの手数料になっています)

約定代金の0.45%
手数料下限5ドル/上限20ドル

1回あたり数百万円買う人にはしれている額なのですが、例えば毎月150ドルのETFを3つ買うような方の場合、下記のように3%以上も手数料がかかってしまいます。これは、単純に1〜2年分の配当が無くなっているのと同じです。
5ドル/150ドル= 3.3%

一方で、NISAは1年間あたり120万円(積立NISAは40万円)を5年間(積立NISAは20年間)無課税で運用できる仕組みですが、実は米国ETF購入時には、SBI証券では手数料が無料になります(楽天証券では、全額キャッシュバック)

そのため、NISAを使うだけで、運用益/配当が非課税になるのはもちろん、手数料分もお得になり、例えば月2回購入する場合は、12*2*5ドル=120ドルもの手数料が丸々お得になります。

そのため、NISAの枠を余らせてしまっている方は、米国ETFに枠を使ってみてはいかがでしょうか。

6. まとめ 〜米国ETFで分散投資を〜

長くなりましたが、以上が米国ETFの概要のご紹介になります。
米国ETFは先に紹介したように右肩上がりの成長を続けていますが、もちろんどこかで落ち込むタイミングは必ず来ます。

しかし、根気よく投資し続けることで利益が出る確率は非常に高いと思っています!
皆さんも日本円に頼らない投資の第一歩として、米国ETFを選んでみてはどうでしょうか。

投資はもちろん自己責任ですが、儲かった際は、あなたの成果となります!

お読み頂きありがとうございました。

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